プリン体と鉄分の関係について調べてみた(鉄分編)






こんにちは。gooです。


前回、「プリン体と鉄分の関係について調べてみた(プリン体編)」で、プリン体の含まれる食品について調べてきました。

今回は、その続編で”鉄分”について調べてみます。



鉄分とは?


文部科学省が公開している食品成分データベースで、次のような記述がありました。


鉄は、酸素と二酸化炭素を運搬するヘモグロビンの構成成分として赤血球に偏在している。また、筋肉中のミオグロビン及び細胞のシトクロムの構成要素としても重要である。鉄の不足は貧血や組織の活性低下を起こし、鉄剤の過剰投与により組織に鉄が沈着すること(血色素症、ヘモシデリン沈着症)もある。
※出典:食品成分データベース(このデータベースは、文部科学省が開発したものであり、試験的に公開しているものです。)



また、一般社団法人日本鉄バイオサイエンス学会の資料の一部にはこう書かれています。


ヘモグロビン鉄の体内への吸収が最もよく,分解されたヘム鉄がこれに次ぎ,非ヘム鉄の吸収は悪い.ヘム鉄は肉(牛,豚,鶏),レバー,赤みの魚に多く他の食品より2~3倍よく吸収されるが,ヘム鉄を含む食品は脂質も多く,摂りすぎには注意が必要である.非ヘム鉄は主に海藻類,野菜(ほうれん草,パセリ,ニラ),切り干し大根,大豆,ソラ豆,ピーナッツ,ゴマ,果物(アプリコット,プラム,レーズンなど)に多いが,食物の種類によって吸収率は異なる.ヘム鉄の吸収率は10~30%,非ヘム鉄のそれは1~8%である.同じ食品でも,ビタミンCと併用すれば吸収率は上がり,タンニンを含む野菜や緑茶,シュウ酸やカルシウムを含む食品と併用すれば低下する.
※出典:一般社団法人日本鉄バイオサイエンス学会「鉄剤の適正使用による貧血治療指針」(原文ママ)



つまり、鉄という成分は、人間の体で不足すると、貧血や活動低下が起こります

そして、鉄を補おうといざ吸収しようとしても、吸収率が悪く、摂り方にも注意が必要なものだということが分かりました。



必要な鉄分の量


一般社団法人日本鉄バイオサイエンス学会の資料から、次の量になります。


健常成人男性では鉄の1 日当り損失量は1mgである. したがって,鉄のバランスをとるためには,吸収鉄量1 mgが必要であり,鉄吸収率10%を見込んで,必要鉄摂取量は10 mgとなる.月経のある女性では月経による損失があるので,さらに1日当り0.6~0.8 mgの鉄が余分に必要になる.
※出典:一般社団法人日本鉄バイオサイエンス学会「鉄剤の適正使用による貧血治療指針」(原文ママ)



このことから、1食あたり3mgは鉄分を積極的に摂る必要があります。

摂りすぎは禁物ですが、貧血を持っている人は最低限の3mg以上は必要じゃないかと思います。



食べ物に含まれる鉄分の量


食品成分データベースを利用して、肉や野菜などで鉄が多そうなものを抜き出してみました。


野菜


パセリ・・・7.5
よもぎ・・・4.3
ふだんそう・・・3.6
だいこん(葉)・・・3.1
こまつな・・・2.8

乾燥

ずいき・・・9.0
とうがらし・・・6.8
ドライトマト・・・4.2
切干しだいこん・・・3.1
ザーサイ・・・2.9


豆類


大豆(乾)・・・9.0
えんどう(塩豆)・・・5.6
油揚げ・・・3.4
糸引き納豆・・・3.3
あずきこしあん・・・2.8


きのこ類


きくらげ(乾)・・・35.2
まいたけ(乾)・・・2.6
しいたけ(乾)・・・1.7


肉類


豚肉

生レバー・・・13.0
腎臓・・・3.7
心臓・・・3.5

牛肉

生レバー・・・4.0
ヒレ・・・3.5
ひき肉・・・3.4

鶏肉

生レバー・・・9.0
心臓・・・5.1
もも・・・2.1

加工品

スモークレバー(豚)・・・19.8
ビーフジャーキー・・・6.4
いなごの佃煮・・・4.7


魚類


非加工品

あゆ・・・24.0
こい・・・3.1
めざし・・・2.6

干物

かたくちいわし・・・18.0
えび・・・15.1
かつお節・・・5.5

缶詰

あさり・・・29.7
しじみ・・・14.8
まぐろフレーク・・・4.0


貝・甲殻類


しじみ・・・8.3
はまぐり・・・5.1
あさり・・・3.8
いいだこ・・・2.2
ほたてがい・・・2.2


その他


バジル・・・120.0
こしょう・・・20.0
せん茶・・・20.0
紅茶・・・17.0
アマランサス・・・9.4
ポップコーン・・・4.3
インスタントコーヒー・・・3.0
卵(卵黄)・・・6.0
アーモンドチョコレート・・・2.8
卵(全卵)・・・1.8
ポテトチップス・・・1.7
こめ(七分)・・・1.3



鉄分編まとめ


鉄分について調べてみましたが、印象としては、生物の中でも凝縮されているものや内臓系に多く含まれているなあと感じました。


野菜等に関しては、一見鉄分が豊富にあると思われるかもしれませんが、100gあたりであることを考えると、大量に摂取しなければいけません

しかも、野菜に含まれる鉄分は非ヘム鉄なので、食べた量の1~8%しか吸収してくれないため、かなりの量が必要になります。


肉等に関しては、ヘム鉄なので、摂取した量の10%ほど吸収してくれます。

例えば、牛肉の”ヒレ”ステーキを100g食べれば、3.5mgの鉄が含まれているので、約0.3mgの鉄分が吸収されてことになります。

ということは、1回分の必要量は達成できたことになりました。


毎回、ステーキを食べることができればいいんでしょうけど、さすがに無理そうです。

そこで、注目したのが””と”こめ”です。


卵はMサイズが50gほどといわれているので、全卵2つで上の数値から、1.8mgの鉄を取ることができます。

また、こめも七分つきで精米してあれば、お茶碗一杯あたり0.5合(75g)なので、約1mgほどの鉄をとれます。

このことから、卵2つとこめで合計約2.8mgとることができるので、朝ごはんに最適ではないでしょうか?(ただし、こめについては吸収量が少ない為注意)


今回の結果から、野菜等から鉄分を取ろうとするのは、あくまで補助的なものかなと感じています。

積極的に肉類を取らないと、中々必要摂取量に到達できなさそうなので、野菜類が善、肉類は悪というイメージをなくして食事に取り入れていきたいです。


次回、プリン体と鉄分の関係についてまとめてみます。



今回はこの辺で失礼します。
ありがとうございました。





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